先日のカンブリア宮殿の放送を見て、コスト意識の大切さを感じました。

番組に登場した会社は、文化財や神社、寺の修復工事をおこなう小西美術工芸社です。
約300年の歴史を持ち、国宝や重要文化財300件の修復の実績を持つ、業界最大手です。

社員は約70名です。

そのほとんどは、漆や金箔、彩色などの職人です。

番組では、住吉大社の修復工事をしたことが取り上げられていました。

修復工事を終えてしばらくすると、壁がはがれるなど
修復したものがすぐに傷んでいることがわかりました。

信頼は失墜。
手抜き工事といわれても仕方ありません。

当然のことながら工事をやり直すことにしました。

しかし、業界最大手の同社が、職人の技と言える仕事でなかったことから
同業他社の仕事も、同じようなものが多かったといいます。
職人も、当然のことのように考えていたといいます。

そこで、社長は職人を呼び
職人の手がけた仕事を、自分の子供の前で、「お父さんの仕事だよ」と
自信を持って言えるのかという話もしたといいます。

それらの出来事から、会社は変わっていきます。

それを指揮したの社長で、
その社長は英国人だったのです。

社長が断行したのは、職人への業務委託から、正社員化することです。
当然、給料は少し下がります。しかしながら、休日は増えたといいます。

他に断行したことは、
買出しに行くときの社用車ですが、目的や走行距離などを台帳につけることにより
私用で社用車を使うことが減りました。

また、職人が単独で資材を調達するのではなく、何人かで資材を調達することにより
資材の重複がなくなりました。

国宝や重要文化財の修復は何年もかかります。
会社が、宿泊のための場所を借り、そこで生活するためのシャンプーなどを一切、会社持ちで行っていましたが、それを個人負担にしました。

このようなことを断行しましたが
正社員が増加し、休日も増え、家族のもとへいく費用を会社持ちに。
その結果、結婚して子供を持つ家庭が増加した。

金箔などの仕入れは、相場の安いときに購入する。
作業工程を、職人任せではなく、行程の見える化を図った。

そして、研修会の開催など
職人のスキルを向上する時間も設けることができ
会社として、職人として誇りをもって仕事ができる環境に変えたというものでした。

番組で社長がいっていたのは、
何もすごいことをやったのではなく、
他社がやっている当たり前のことをすすめただけというものでした。

この番組を見て、
いかに社長の役割が大きいかということを実感しました。

コスト削減の手法だけをいくら習得しても、
社員がやる気をださないといけません。

このことをあらために認識したしだいです。

小西美術工芸社の社長は
デービッド・アトキンソンさんです。

下記の本にも掲載されています。
今度読んでみます。